たまには澤田もエンターテイナー

ノンフィクションライター澤田が、このブログではエンターテイナーになった気でいろいろ振る舞います。

「物書きになりたい症候群」が悪化すると「自然派ママ」に

ワクチンや抗生物質は「製薬会社の陰謀で生み出された産物」、市販されている食品は「着色料だらけで身体に毒」、麻疹に感染したら「他の子にも感染させて免疫力を高める」。書くだけで頭がクラクラするんだけど、そういう「自然派育児」がInstagramでも一大勢力を築いている。

徹底的に自然にこだわる割には、スマホやネットというナチュラルと程遠い現代の利器は絶対に手放さない。ブログも毎日更新する。挙句の果てには、アレルギーで顔が真っ赤に腫れた己の子供の顔写真をそのままInstagramに上げて「食物アレルギーの恐ろしさ」みたいなことを語り出す。子供から見れば、親のSNSに自分の顔を勝手に上げられたっつーことだぞ。

承認欲求というものは、それに自覚してコントロールしなければ必ず暴走する。

この前書いた記事で、澤田は「物書きになりたい症候群」というものがこの世に存在すると言った。ところが、物書き志願者の9割9分が己のフェイバリットを持ってない。

だから、子供をそのフェイバリットに仕立てる。けれど「子持ちの親」なんて、この地球上に何億と存在する。だから「唯一無二のフェイバリット」を確立するために「特別な子」を養成しようとする。

すべてはInstagramのフォロワーを増やしたり、ブログの読者を満足させるためだけに。

mess-y.com

ところが、「自然派育児」をしたところで世界にひとりしかいない子供を育てることなんかできない。だって、物書きになりたい症候群の母親は大勢いるんだから。「考えることは皆同じ」という言葉は真理だと思う。

すると「自然派ママ」の一部は極左化する。並の自然派ママですら引くようなことを考え出し、実行する。麻疹感染パーティーなんてのはそのひとつだ。けれど、この段階に及んでもPCとスマホは手放さない。

詐欺師の仕事は、極右と極左の荒ぶる心をなだめておだてて高額商品購入の道へ誘導することだ。彼らは重度の物書きになりたい症候群の患者なんだから、その心理を操るのは極めて簡単。自民党マルチ商法業者のジャパンライフがつながってたようにね。

だから「Instagram」と「自然派育児」という点をターゲットにすれば、若年層の女性からなけなしの貯金をせしめてやるのは難しいことじゃないと思うんだ。