たまには澤田もエンターテイナー

ノンフィクションライター澤田が、このブログではエンターテイナーになった気でいろいろ振る舞います。

カスタマーハラスメントを見過ごしてきたのは「現場のトップ」だ

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澤田は今、バリ島でNHKを視聴している。

今日のクロ現+はカスタマーハラスメントについて。これは澤田も散々経験した。ゲームセンター、スーパーマーケット、コンビニ。日本という国でサービス業に従事している限り、カスタマーハラスメントには絶対に遭遇する。

コンビニで働いていた時のことだ。

その店の店長は、澤田を含む新人スタッフに「いろいろなお客様がいらっしゃるから、そのあたりは覚悟してほしい」と釘を差した。そしてその店長が今まで体験したことを語り出したんだけど、これが壮絶そのもの。

客の家に呼ばれて玄関先で土下座を強要される、暴れ出した客にレンジで温めたてのグラタンを顔にぶっかけられる、中国人店員が「支那へ帰れチョン公!」と怒鳴られる。けれどそれを耐え抜き、いつでも笑顔を絶やさないことが我々の誇りだ。そう話す店長は胸を張っていた。

その目は誰かに洗脳された人間のそれだった。少なくとも、澤田にはそう見えた。

カスタマーハラスメントは、現場のトップが一言でも客に言い返せばそれで済む可能性が大きい。万が一SNSで中傷されたとしても、その魚拓を弁護士に持っていけばいい。特定の店の評判を意図的に落とそうと思ってボロクソに書いた投稿が、逆にブーメラン返しで炎上してしまったという事例はいくらでもある。

ところが、「SNSに悪評を書かれたらウチの店は終わりだ」と思い込んでいる店長があまりにも多い。ネットの専門家との交流が殆どないのも、その原因のひとつかもしれない。

SNSは2013年のような無法地帯ではなく、匿名投稿者の身元も特定できるようになったということが知識として浸透していない。けれど、Webの専門家との交流の場を持とうとしても、そもそも仕事に追われてそんな時間が取れなかったりする。フランチャイズシステムとは、カーネル・サンダースが言ってた通り「誰よりもたくさん働く人」が絶対に必要な仕組み。まとまった余暇を店長に取らせない前提なんだから、異業種間コミュニケーションなんてものも不可能だ。

こうして問題は深刻化していく。