たまには澤田もエンターテイナー

ノンフィクションライター澤田が、このブログではエンターテイナーになった気でいろいろ振る舞います。

パイの少ないWeb物書き業界で「米を取る」ということ

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(注・この記事はBrain有料記事の完全版です)

物書きに憧れる人は多い。

「自分の好きなことを主張しながら大金を稼ぐ」ことができる仕事、それがライターだと思っている人がかなり存在するというのは澤田も日頃から感じている。

確かに、物書きという商売は入り口だけは無茶苦茶広い。

ところが、現実問題として「そこからどう稼ぐか」という手段があまりない。言い換えれば、専業物書きとしてやっていけるだけの石高が初めから少ないということだ。

鎌倉時代末期の日本と同じで、狭い列島の中で親兄弟が土地を分捕り合っている状況だ。

それじゃあ、なぜ澤田は今こうして専業物書きをやっているのか?

海外旅行しながら、現地のホテルのWi-Fiで物書きの仕事をして米を取ることができるのか?

理由はふたつ。まずは若い頃に大型書店や図書館に通い詰めた時の貯金が利いているから。和樂Webでも日刊SPAでも、澤田は読書を積み重ねた末の知識をフル活用して記事を書いている。

もうひとつの理由、それは「奇跡」だ。

そう、「奇跡」と言うしかないことが澤田の身に起こった。

澤田がWeb物書きの仕事を始めた時、ちょうど日本でスマホが普及する途中だった。スマホのお陰でニュース閲覧の仕方も変わった。PCを使うよりも、スマホを使う機会のほうが多くなった。

もしWeb物書きを始める時期が1年でも遅かったら、今こうして生活できるだけの米を取れていたかどうか分からない。

残念な事実だけれど、Web絡みの業種は基本「先行者有利」。澤田はWeb物書きを始める時期がたまたま良かった。

ただ、どんなパターンも「成功」というのは2、3の奇跡に遭遇しているものだと思う。歴史の勝者が、どこかで何かしらの奇跡に恵まれているのと同じだ。

「澤田さんは大きなメディアで記事書いてますよね? 私もそうなりたいです。どうすればいいですか?」

最近、そう問われることが多くなった。澤田の口から言えることは、「まず大型書店に通いなさい」だけだ。

紀伊国屋とか丸善とか、そのあたりに毎日2時間の立ち読みを3年続ければ、それなりの知識を得ることができる。

もちろん、この「修行」はよほどのド田舎に住んでない限り、誰でもタダでできる。