たまには澤田もエンターテイナー

ノンフィクションライター澤田が、このブログではエンターテイナーになった気でいろいろ振る舞います。

資産家ほど分散投資の重要さを知っている

こんなTwitterの投稿があった。

f:id:vascodagama38:20181024160420j:plain

敢えて投稿者の名前は隠しておく。

多分この人、ニュース見てないんだよな。それが悪いこととは言わないんだけど、でもこの人の運営してるブログって早い話がクレジットカードやらローンやらのアフィリエイトメディアだし……。

8月にトルコリラが20%暴落して、みんなが小便漏らしたことは記憶に新しい。世界の基軸通貨が米ドルである限り、新興国の通貨と金融機関は常にリスクを目前にしている。だからサブプライムな商品の金利は高めに設定される。

大体、インドルピーだって年初来10%以上下落してるじゃん。金利で取り返せないレベルの落ちっぷりだから、みんな大騒ぎしてるわけで。

それにインドでもインドネシアでもタイでもマレーシアでもバングラディシュでも、新興国の富裕層は複数通貨の外貨口座を持ってるのが普通だ。

簡単な話で、自分の国の通貨がダメダメになってもダメージが少なくなるようにしてるんだよ。一番基本的な分散投資なんだけど、資産家やプロの投資家ほど「あの銘柄はオススメ」とは言わない。

彼らはインドルピーも日本円も持っている。その時々に合わせて額や比率を少々変えているだけだ。

金融商品金融商品である以上、そこに「オススメ」という言葉をつけてはいけないはずだ。銀行や保険のスタッフも、顧客に契約書を書かせる前にちゃんとリスクについての説明をしてくれる。というより、しなきゃいけない決まりになっている。

それをすっ飛ばしてメリットしか言わない販売員は、まあ十中八九詐欺師と見て間違いない。でなければ、最初から自分の勧めたものに責任を持たないタイプの人間だ。

リスクを心得ていたら、「金利が高い」という理由だけで新興国の銀行に全財産を預けるなんて蛮行は絶対にしない。外国人に対してどこまでペイオフが適用されるかも分からない。インドに限らず、どこの国だって金融危機が発生したらまずは自国民保護に向かう。

確かに、日本の超低金利はいろいろ問題を発生させている。だからある程度賢い人は、外貨建ての保険に加入する。

けれどそれは、ベラボーに金利の低い日本の銀行に口座を持っていることを前提にした行動でもある。新興国の金持ちは、どこかに必ず福沢先生の束を隠している。それが分散投資っつーもんじゃないのかな?