たまには澤田もエンターテイナー

ノンフィクションライター澤田が、このブログではエンターテイナーになった気でいろいろ振る舞います。

静岡市のMaaSは、多分失敗する

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最近、静岡市役所に度々足を運ぶようになった。

目的は交通政策課。もちろん、向こうにとって自分が厄介な客だとは重々承知している。

それを踏まえて言わせてもらったんだけれど、静岡鉄道と静岡市が一緒になってやってるMaaSとAI相乗りタクシーの事業は、失敗する可能性が高い。

www.nikkei.com

まず、この計画は今年から4年かけて実用化するという代物であるということ。

4年だよ、4年。普通に考えて、2023年まで待たないといけないってことだよね?

その間にViaやらGrabやらWhimやらの黒船がやって来る、ということはまるで考慮に入れてない。交通政策課の職員もそういうことを微塵と思案していない。

なのに、今の時点でさえ静岡市役所の受付の職員に「MaaSを担当してる部署ってどこ?」と聞いても「まぁす?」と返される始末。担当部署の人間以外にMaaSを知ってる人が皆無だ。もちろん、一般の静岡市民は尚更。

なのに担当職員は、

「これからだんだんと周知させていきます」

と、呑気なことを言っている。次の実証実験は10月にやるはずなのに、その周知すらしていない。

ふざけてんのかな?

 

現状の日本人の大半は「MaaS」という単語を知らない上、ライドシェアの便利さを味わったこともない。だから、それがこれからの地球上での生活にとって必要不可欠なものだという意識もない。

せめて乗車前決済のできる配車プラットフォームだけでも今年中にローンチすればいいのに(今はまだ相乗りにこだわる必要はない)、いつまでも調査調査調査調査調査調査調査試験試験試験試験試験試験試験でずるずる長引かせて、ようやくローンチした頃には既に外資が進出してるという状態。そういや静岡空港LCCを誘致しようという時も、何年も地元住民対象の聞き取り調査をやってたっけ。まあ、これは静岡市じゃなくて静岡県の話だけど。

とりあえず何らかのプラットフォームを出しておいて、後からアップデートという形で機能を付け加えるという発想がないんだな、恐らく。

正直、これだったら外資を連れてきた方が早いって誰でも考えるよ。